こんにちわ!あお(@aonorecipe)です。
クリスマスシーズンを迎えると、ケーキ以外にシュトーレンを食べる風習も、近年日本で定着してきました!でも、なんでシュトーレンをクリスマスに食べるの?シュトーレンとはどんな意味なの?ってギモンに思った事ありませんか?
実は栄養士免許を持ってる私。今回は、シュトーレンの意味や由来&家庭での保存方法や日持ち期間を詳しくご紹介します。又、買うと高いシュトーレンを簡単に手作り出来ちゃうレシピや、気になるカロリーも合わせてご紹介しますね~。
シュトーレン(シュトレン)とは・保存方法や日持ちをご紹介!
シュトーレン(シュトレン)とは・意味や由来
シュトーレンとはドイツの菓子パンの事であり、酵母の入った生地に、たっぷりのバターや洋酒漬けのドライフルーツ・ナッツを練り込み焼きあげ、仕上げに粉砂糖をたっぷりとかけたものです。なかにはマジパン(アーモンド入りの砂糖ペースト)を練り込んだものもあります。ドイツやオランダではクリスマスの伝統的なお菓子の定番とされています。
ですがその前に・・・
正しい呼び名は
実はシュトーレンではなく、ドイツの正式な発音ではシュトレンなのです!
なので、ここからは正式な呼び名(シュトレン)と表記していきますね(;^ω^)

シュトレンとはドイツ語で【坑道】を意味し、トンネルのような形をしていることからこの名が付けられたと言われています。
シュトレンがクリスマス期間に食べられている理由
シュトレンは24・25日のクリスマス当日にかぶりついて食べるものではありません。クリスマスを待つアドベント期間に、毎日少しずつスライスして食べるのが、本場ドイツの正しい伝統的な食べ方です。
アドベントとは、クリスマスイブの4週間前からイブまでの間をさし、キリストの降誕を待ち望む期間の事です。
毎日少しずつ食べていく事で、フルーツの味が生地に移って熟成されていくので、″今日よりも明日、明日よりも明後日と、クリスマス当日がだんだん待ち遠しくなる″と言われ、日々違う味わいを楽しむ事が出来るのも、シュトレンの特徴です♡

シュトレンの由来とは・キリスト教に関係していた!
シュトレンの歴史はとても古く、1329年のドイツで発祥したと言われています。粉砂糖で真っ白にまぶされたシュトレンが、おくるみにくるまれた幼子イエスに見える事から″クリスマスの贈り物″として当時から司教様に献上されていました。
ですが当時のアドベント期間は、バターと牛乳の摂取が禁じられていた為、最初のシュトレンは水・オーツ麦・てんさい根の油を使用した現在のシュトレンとは似ても似つかない、そっけない味であまり美味しくないものだったそうです。その後1491年にバターと牛乳の摂取が解禁された為、果物やナッツ、バターを沢山使った現在の″華やかなお祝いのお菓子″として現在のシュトレンが定着していきました。
現在でも長くシュトレンが食べられているのには、キリスト教の布教に密接な関係があるそうです。
日本にシュトレンが伝わったのは、1969年。千鳥饅頭総本舗がドイツからシュトレンのレシピを持ち込み販売したそうです。今の日本に定着したのは2014年のパンブームの時で、青山パン祭りでシュトレンの食べ比べが行われたのがきっかけでSNSなどで注目され、今こうしてクリスマスシーズンに、あちこちのパン屋さんやケーキ屋さんで見かけるようになったとされています。

シュトーレンの保存方法・日持ち期間は?
上述したように、シュトレンはクリスマスアドベント期間中(4週間)に食べられるように、日持ちする期間が長い事が特徴のお菓子です。
シュトレンは、下記調理工程をふまえる事で、長く日持ちさせる事を可能にしています。
- 洋酒浸けドライフルーツをふんだんに使っている
- 水分少なめで生地を作る
- 高温で焼き上げる
- 焼成後、ラム酒・バターをたっぷり塗る事で表面をコーティングして雑菌の繁殖・侵入を防ぐ
- 粉砂糖をたっぷりかける事で、雑菌の繁殖・侵入を防ぐ
レシピにもよりますが、下記調理工程をふまえたシュトレンは、1か月~3か月ほど日持ちすると言われています。洋酒のアルコール分が内側から菌の繁殖を防ぐと共に、バターや粉砂糖のコーティングによって雑菌の侵入を抑えながら熟成されていく、大変日持ちのする菓子パンなのです。
食べる前の保存方法
シュトレンは、すぐに食べるよりも少し熟成させた方が美味しくなるので、3~7日程寝かせてから食べるのがおすすめ。その間に熟成されて旨みが増すんです。シュトーレンを手作りした時は、乾燥しないようぴっちりとラップフィルム等で包み、湿気のすくない20℃以下の冷暗所で保管 しましょう。
我が家では、手作りしたシュトレンをラップフィルムで包み、赤いリボンでクリスマスラッピング風にして、玄関先にしばらく飾っているんですよ~。飾りとして置いておくだけでも、クリスマス気分が盛り上がってきちゃいます!早く食べたいな~♡と見ているだけでワクワク!
シュトレンのカット&保存方法のポイント
熟成期間が終了したら、シュトレンを早速食べましょう!
長細い形をしたシュトレンは、パウンドケーキのように端から食べてしまいがち。ですがその食べ方はシュトレンには不向き。長期間食べ続けていくにはカットの方法にもコツがあります。
シュトレンは真ん中でカットし、端からではなく、中心からスライスして食べていくのがポイント!
そうする事で、空気に触れる面を少なくし乾燥防止になるからです。
その日食べる分をカットした後は、断面をぴったりと合わせ、ラップでぴっちり空気が入らないように包みます。その後、アルミホイルや布なので包むとさらにgood。保存性が増します。湿気の少ない20℃以下の冷暗所で再び保管します。
シュトレンの保存の注意点
ですが、シュトレンがいくら日持ちするからといって、食べる室温環境やカットしていく包丁によっては、菌が繁殖してしまう可能性も否めません。
保存環境によっては絶対大丈夫とも言い切れません。又、シュトレンのレシピによっても保存性に差が出てきます。
ですから、シュトレンをカットした後は2週間以内に食べきるか、少し固くなってしまいますが、冷蔵庫保管にして食べていく方が安心です。冷蔵庫保管にする場合は乾燥しやすいので、ラップで包んだら保存袋に入れて保管すると乾燥防止になります。又、冷たくなると少し固くなってしまうので、カット後少しの間室温に戻せば、美味しく食べられますよ。
シュトレンの簡単レシピはコレ!
シュトレンを手作りする場合は、分量の1/3量の粉に酵母を加え練り、発酵させた中種を残りの粉に加えてさらに捏ねて・・・とちょっと手間がかかってしまうんです。なかにはマジパンも加えるレシピも(汗)

なので、当サイトではシュトレンを出来るだけ簡単に作りたいっと思って、【捏ねて発酵⇒折りたたんで焼くだけ】とシンプルな手作りシュトレンのレシピにしてみました!焼き上がり後、たっぷりのラム酒とバターを塗るのは忘れずに!
【捏ねて発酵⇒折りたたんで焼くだけ】の簡単シュトレンのレシピはコチラ♡
シュトーレン風☆フルーツパウンドケーキのレシピも♡
シュトレンのカロリー!
たっぷりのバター・たっぷりの粉砂糖・たっぷりのナッツやフルーツがが入った″たっぷり尽くし″のぜいたくな味わいのシュトレンは、カロリーも気になっちゃいますよね!
実は栄養士免許を持つ私が、シュトレンの気になるカロリーを計算してみました!
※レシピによっても異なるので、今回は当サイトでご紹介しているシュトレンのレシピでカロリー計算しました
シュトレン1本分(約600g)のレシピ&カロリー
材料 | 分量 | カロリー |
強力粉 | 200g | 732kcal |
砂糖 | 35g | 135.4kcal |
卵黄 | 1個 | 66kcal |
バター | 80g | 596kcal |
牛乳 | 70㏄ | 46.8kcal |
ドライフルーツ | 120g | 280.8kcal |
ナッツ | 40g | 242.7kcal |
粉砂糖 | 20g | 77kcal |
ラム酒 | 7㏄ | 16.8kcal |
これに、ドライイースト3gのカロリー(9kcal)を加えて合計すると・・・?!
約2202.5kcalです‼

そして、シュトレンを7mm スライスした一枚25gあたりのカロリーは、
約92kcalです‼
濃厚な味わいがあとを引くので、ついついもう一枚・・・と食べたい所ですが、2枚食べてしまうと食パン6枚切りスライス一枚分のカロリーに・・・!ですので、食べ過ぎないように注意して下さいね。
まとめ
シュトーレンという呼び名で日本で周知されていますが、実は正式なドイツの発音だとシュトレンが正解。シュトレンはドイツの伝統的な菓子パンで、その歴史は古く700年も前から食べられています。たっぷりの粉砂糖をかけられた真っ白な見た目が、おくるみに包まれた幼子キリストに似ている事から、クリスマスの贈り物といて献上されたのが始まりと言われています。
シュトレンは、アドベント期間に少しずつ食べていくのがドイツの伝統的な食べ方。ですが、長く食べられるようにする為にはカットの方法や保管の方法などもコツがあります。又、かなりの高カロリーですので、食べ過ぎないように注意する事も必要です!
今年の冬は、シュトレンを味わいながらクリスマスが来るのを待ちわびてみるのはいかがでしょうか?ワクワク感が楽しいですよ~!