こんにちわ!あおです。
スーパーやコンビニには様々な種類のアイスが売っていますが、パッケージをみると表示が種類によって違うのを知っていましたか?ラクトアイス・アイスクリーム・アイスミルク・・・?!似ているような言葉だけど、何が違うの?他にも氷菓と書かれていたり。その違いは何なのでしょう?ジェラードやソフトクリームとも違うのでしょうか?
今回は、アイスの表記に関して詳しく説明いたします!似ている言葉だけど、それぞれ違う。これを読めば、アイスの豆知識が増えますよ~。
ラクトアイスとは何?アイスクリーム・ジェラード・アイスミルクの違いはコレ!
実は、厚生労働省がアイスの種類別に関して名称を決めているのです。アイスの種類は「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」「氷菓」の4つに分かれており、その決定的な違いは、乳固形分と乳脂肪分の量の違いです!
アイスの種類は、以下の表の通り乳固形分と乳脂肪分の量によって分かれています。これらの定義と成分規格は食品衛生法にもとずく、「乳および乳製品の成分規格に関する省令」と「食品・添加物等の規格基準」2つの法律によって定められています。
乳固形分 | 乳脂肪分 | |
アイスクリーム | 15.0%以上 | 8.0%以上 |
アイスミルク | 10.0%以上 | 3.0%以上 |
ラクトアイス | 3.0%以上 | - |
氷菓 | 上記以外のもの |
乳固形分と乳脂肪分とは
乳固形分はミルクなど乳製品に含まれる水分以外の部分を指し、その中に「無脂乳固形分」と「乳脂肪分」があります。この割合が多いほど乳製品本来の濃厚な味わいを楽しむ事が出来ます。
乳脂肪分は、乳固形分に含まれる脂肪分を指し、バターやクリームになる成分です。この割合の違いによって牛乳の風味・コク・粘り・固さが変化します。ただし、脂質はくどさにも影響するので「多ければ多いほど美味しい」というワケではないようです。
さらに!実はこの乳固形分という項目、「乳固形分〇〇%」とアイスに表記されていません!
乳固形分は、以下の式で計算します。
乳固形分=無脂乳固形分+乳脂肪分
上記をみると又似たような言葉が多くてわかりにくいんですが、以下を見れば捉えやすくなると思います!
参考として、アイス総選挙2018において見事1位を獲得した、明治エッセルスーパーカップバニラの表記を見てみましょう!
無脂乳固形分9.0%、乳脂肪分は記載されてませんよね!(代わりに植物性脂肪分13.0%と記載がありますね!)
つまりは、
乳固形分=無脂乳固形分+乳脂肪分の公式に当てはめると
スーパーカップバニラの乳固形分=9.0+0となりますので、乳固形分は9.0%です!
上記の種類別表に当てはめるとラクトアイスの種類になるのです。
さらにアイス総選挙2018において15位にランクインした、森永のMOW(モウ)の表記を見てみましょう!
無脂乳固形分9.0%、乳脂肪分8.0%と記載されていますよね。
つまりは、
乳固形分=無脂乳固形分+乳脂肪分の公式に当てはめると
MOW(モウ)の乳固形分=9.0+8.0となりますので、乳固形分は17.0%です!
上記の種類別表に当てはめるとアイスクリームの種類になるのです。
ラクトアイスの特徴
ラクトアイスの【ラクト】とはラテン語で【乳】の意味です。ですが、上記でお分かりの通り、ラクトアイスはクリーミーな口どけやミルクのコクを出す乳脂肪分が含まれておりません(;^ω^) ですからミルクのクセがなくさっぱりとした風味が特徴です。近年バターや生クリームなどの原材料費の高いものの代わりとして、植物性油脂を加えているため、ラクトアイスは安価でボリューム・バリエーションに富んでいるのも特徴と言えます。
ただし植物性油脂には、悪玉コレステロールを増加させる原因でもあるトランス脂肪酸が含まれているので、心疾患のリスクが高いと言われています。これがラクトアイスのデメリットとなります。
代表的なラクトアイスはコレ!
アイスクリームの特徴
乳固形分15.0%以上、乳脂肪分8.0%以上含まれているアイスクリーム。ミルクのコク・風味が濃厚に感じられるのが特徴。風味豊かなアイスクリームはとても贅沢な味わい。ただしその分、原材料費が近年高騰している牛乳や生クリームを使用するため、価格もその分ちょっとお高めなのも特徴です。
又、アイスクリームとアイスミルクの商品名には「ミルク」「MILK」と表記可能ですが、ラクトアイスはNGです。
ちなみに似たようなものに「ソフトクリーム」がありますがこれは種類別の名称ではなく、工程上製品温度の違いによって区別しています。アイスクリームは、ソフトクリーム状の柔らかいクリームを容器に詰めて-30℃以下で急速冷凍します。-25℃から-30℃の間で保管、店頭販売では-18℃以下で売られています。
それに対しソフトクリームの製品温度は-7℃から-5℃です。つまりはソフトクリーム独特の流動性を持ち、口当たりが滑らかになります。ソフトクリームもその含まれている乳固形分と乳脂肪分によって、アイスクリームやラクトアイスやアイスミルクに分類されているんですよ!
代表的なアイスクリームはコレ!
(画像引用元:ハーゲンダッツ公式HPより)
(画像引用元:ロッテ公式HPより)
アイスミルクの特徴
アイスミルクはアイスクリームとラクトアイスのまさに中間的存在。味わい・価格なども中間に位置するものが多いのが特徴。アイスミルクもラクトアイスの様に、バリエーション豊かな商品が多いのも特徴です。
ややこしい話ですが、「バニラアイス」と「ミルクアイス」は別に定義されているそう。日本アイスクリーム協会によれば、バニラアイスがバニラの香料が使われているのに対し、ミルクアイスは種類別にアイスミルク以上のものを指すんですって!
代表的なアイスミルクはコレ
補足:氷菓とは
上記3種に当てはまらないものが氷菓です。乳固形分と乳脂肪分が含まれていないので、あっさり・さっぱりとした味わい。食感もなめらかというよりシャリシャリ・ガリガリと氷に近いものが多いです。
ちなみに、ロッテ爽バニラはラクトアイスですがピーチ味は氷菓でした!同じ商品ブランドだからと言って、決して種類別も同じであるとは言い切れないという事ですね。
代表的な氷菓はコレ!
ジェラードとは?アイスクリームとの違い!
さっぱり果実のフレッシュな味わいがあったり、一方では濃厚なミルクの風味の味わいがあったりと、様々なバリエーションのあるジェラードは、アイス種類別ではどこに当たるのでしょうか?アイスクリームとは何が違うのでしょうか?
ジェラードは広義では凍ったお菓子(氷菓)全般を指す言葉です。イタリア語でアイスクリームの意味。ジェラードはアイスクリームより乳脂肪分の低いものが多く、平均5%前後の乳脂肪分です。よって日本の規格では「アイスミルク」に分類されます。
ジェラードはオーバーラン(空気含有量)が低いのが特徴!
アイスの味わいは乳固形分と乳脂肪分によって美味しさが変化すると上述しましたが、オーバーラン(空気含有量)もアイスの美味しさの重要な要素です。
オーバーランは、アイスを攪拌しながら凍らせる時に含まれる空気の量。これも、アイスの食感や味に影響します。オーバーランが0だと氷の状態であり、含有量が高いと味わいが薄くなりますが、ふんわりとした食感を生みます。
一般的なオーバーラン数値は、アイスクリームで60~100%なのに対し、ジェラードは20~40%。ジェラードは、アイスクリームよりも遅い速度でかき混ぜるので、アイスクリームよりもオーバーランが低くなるのです。
まさにこの差がジェラードの特徴です。空気の含有量が低い分密度が高く、濃厚な味わい・ねっとりとした独特の舌触りを感じる事が出来ます。
又アイスクリームの一般的な販売温度は-18℃以下ですが、ジェラードは-10~15℃。そのためジェラードは溶けやすく、口どけが良いのです。
又販売形態にも違いがあります。アイスクリームは一般的に大工場で生産されスーパーやコンビニなどで販売されていますが、ジェラードは独自の製造室を持ちカフェやテラスなど店舗形態で新鮮な状態で販売されている事が多いです。確かにこの記事を書いている時にジェラード食べたいっ!と思って近所のスーパーやコンビニを回りましたがジェラードを名の付くものは売っていませんでした!(ちょっと前には売っていたような気がするんですが)
ミルクや果汁、ナッツにコーヒーなどの素材の味をフレッシュな状態で味わえるのもジェラードの特徴であり美味しさです♡
贅沢ジェラードセット♡
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8月27日はジェラードの日!
ローマの休日が公開されたのが1853年8月27日。オードリー・ヘプバーン演じるアン王女がスペイン階段でジェラードをほおばるシーンは、世界中にジェラードの存在を知らしめ観光客の憧れの的になった事から日本ジェラード協会が制定したそうです。
まとめ
アイスはアイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイス・氷菓と4種類に分けられている事がわかりました。含まれている乳固形分と乳脂肪分によって種類分けされ、種類によって味わいの特徴も変化します。
又オーバーラン(空気含有量)もアイスの味わいを変化させる要素の一つ。ジェラードはアイスクリームよりもオーバーランが低い為、独特な舌触りや味わいを持つのが特徴。
それぞれのアイスの特徴を知る事で、今後の購入のポイントに今回の記事がお役に立てば幸いです☆
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