こんにちは!あお(@aonorecipe)です。
泡立ててホイップクリームにしてケーキに絞ったり、チョコレートのガナッシュなど、形を変えて様々なお菓子作りに使用されるクリーム。
でも、スーパーには動物性と植物性のクリームがあって、種類も豊富・・・。値段も違うし、何が違うの?と思ったことありませんか?
今回は今回は、ホイップ・生クリームの違い!動物性と植物性の差や特徴を検証していきたいと思います。
又、本格的過ぎないなんちゃってパティシエ風なお菓子作りを目指している私が個人的な素人目線で、節約しながら美味しいお菓子を作る為のおススメ使用用途&ケーキ生クリームの塗り方のコツをご紹介しますね~!
ホイップ・生クリームの違い!動物性と植物性とは?おススメ使い分け法をご紹介
植物性ホイップと動物性生クリームの違い
原材料の違い
上記写真が動物性生クリーム。
こちらが植物性クリームの成分表示です。
写真を見ればわかるように、明白な違いは原材料の違い。
動物性クリームは生乳・牛乳の乳脂肪分を主原料としており、植物性クリームは植物性油脂が主成分。植物性クリームは乳化剤や安定剤等添加物も含まれています。
味の違い
生乳・牛乳由来の動物性クリームは風味やコクが豊か。動物性クリームのミルキーな風味は、ケーキの美味しさを一段と引き立ててくれます。又、動物性クリームは、含まれている乳脂肪分の濃度が異なるものが販売されています。含まれる乳脂肪分が多い程、濃厚でコク深い味わいです。
植物性クリームはかすかに甘味が感じられ、動物性よりもさっぱりとした軽い味わい。食材の味わいをマイルド、まろやかな味わいにしてくれます。
最近では乳製品不使用の、豆乳入りの豆乳ホイップも販売されています。こちらもさっぱりとした味わいですが、豆乳のコクが感じられるクリームです。
豆乳ホイップを使ったレシピはコチラ♡
泡立ち具合の違い
動物性クリームは泡立てると、泡立て加減によって、どんどんその状態を変化させていきます。だんだんととろみがついて、さらに泡立てていくと、ピンと角が立つようにしっかりと泡だちます。ケーキをデコレーションするのに丁度良い硬さで、通常8分立てと言われる状態がこの状態。
ですがそのまま更に泡立てていくとどうなるでしょう?最終的には乳脂肪分と水分に分かれ、その乳脂肪分の塊となったものが実はバターなんですよ。動物性クリームは、液体から固体へと変化の差が大きい事がわかりますね。
つまり、動物性クリームは泡立て過ぎてしまうと途端にボソボソとしてしまうので注意が必要です。
反対に植物性クリームは、動物性クリームより変化の差は小さく、しっかり泡立てても動物性クリームより緩やかな出来上がり。とろみのあるテクスチャーで動物性のようにボソボソにはなりません。従って初心者さんでも扱い易く、変化の差が緩やかな為、泡立てに失敗しずらいのが長所。
ただし、若干テクスチャーが柔らかいのでデコレーションケーキに使う際は、崩れやすくなるので注意が必要です。
価格の違い
動物性と植物性クリームは、スーパーでの小売り価格に圧倒的な差があります。
近年、乳製品の価格上昇(特にバター不足)が話題になっていますが、生乳・牛乳が原材料となる動物性クリームはお値段高め。
一方植物性クリームは、原料となる植物性油脂が安価な為、比較的安く手に入りやすい価格。
私の近所のスーパーでは動物性クリームは平均350円~400円位、植物性クリームは平均100円~150円位で販売されています。
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デリケートさの違い
動物性クリームは前述した様に、状態によって変化の差が大きくなるので、ちょっとした衝撃などの影響を受けやすく、とってもデリケート。
特に温度や衝撃に弱いので、スーパーで購入して自宅まで持ち運ぶ際に少しの間車の中で放置してしまったり、ガタガタとした道を通っただけでもその影響を受けます。いざケーキを作ろう!と思って開封したら、ドロドロとした塊が出来てしまって、分離して使い物にならない!なんて事も。(過去に経験有・・・)
動物性クリームをスーパーで買う際は、その日のお買い物の最後にかごに入れ、なるべく衝撃を受けないようにそっと袋に入れたら、出来るだけ早く帰宅してすぐに冷蔵庫に入れるようにして下さいね。夏場は要注意です。
賞味期限の違い
上記写真が動物性クリームの賞味期限です。
こちらが植物性クリームの賞味期限です。それぞれ同じ日に購入しました。(3月6日)
動物性クリームは10日程の賞味期限、植物性クリームは2か月程の賞味期限で、植物性クリームの方が日持ちします。動物性クリームは鮮度も味に影響するので、購入・開封後は早めに使用して下さいね。
植物性クリームは動物性クリームと似ているけど、似てて非なるもの
下記より、その違いがはっきりと定義されています。
乳等省令では、「クリームとは、生乳、牛乳又は特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去したもの」と定義されています。
乳脂肪分18%以上と規定され、「生クリーム」という表記ができるのはこのタイプです。風味がよくコクもあり、まろやかな口あたりが特徴。色は真っ白でなく、やや黄味がかった色をしています。
つまり、植物性の生クリームはありえない、という事になります。確かにスーパーで売っている形は似ていますが、表記を良く見てみると、動物性は生クリーム、植物性はホイップと言う名称で販売されていますね。
節約お菓子を作る為の、おススメ使用用途
では、動物性クリームと植物性クリーム、実際にどっちを選べば良いの?と悩んじゃいますよね。美味しいお菓子を作りたい!そう思うなら風味とコクが深い動物性クリームを断然おススメします。やはり味は動物性クリームが勝ります!
でも、悩ましいのがその価格。動物性クリームを使うと、お菓子作りの経費がかさんでお財布も大打撃・・・。味と価格、どちらを優先すべきか考えてしまいますよね。
そんな時私は、出来上がりの味のバランスを考えます。味と価格どちらを優先すべきか、ではなく、どうすれば味にさほど影響を与えない状態で、それなりに美味しいケーキを作れるか?に視点を絞って優先順位を決めています。
わかりやすくいうと、ダイレクトに味が伝わってしまい、クリームの美味しさがかなり影響するものには動物性を使います。王道のデコレーションケーキやシュークリームなどがこれに該当しますね。
逆に、濃厚なクリームチーズやチョコレートなど、味の濃い素材を混ぜ込んで使用する場合は植物性を使います。チーズケーキやレアチーズ、チョコレートムースやガナッシュなどがこれに該当します。動物性クリームを使わなくとも、素材そのもの自体が濃いものであれば、植物性クリームでも十分に美味しいケーキに仕上がります。
節約しながら美味しいお菓子を作る為には、味のパワーバランスを考えて。作りたいケーキの使用用途によって使い分けて下さいね。
そもそもなんで液体のクリームが泡立つの?泡立ちの原理
なぜ、液体から固体へと変化するのか疑問に思った事ありませんか?
下記より、クリームが泡立つ原理が説明されています。
クリーム中の脂肪は、水分の中に「脂肪球」という形で分散して存在しています。脂肪球はその名のとおり球状のもので、脂肪と脂肪球膜から出来ています。
クリームの脂肪球中の油脂は全て固体ではなく、「溶けた状態の油(液状油)」と「固まった状態のもの」が混ざった状態で存在しています。
攪拌されると、その衝撃により脂肪球膜が傷つけられます。傷ついた脂肪球が部分的に裸にされ、一部油脂が出てきます。出てきた油脂により脂肪球の結合・合一が起こり、同時に空気を抱き込むことで体積が増えます。脂肪球の結合が網目構造をつくり、抱きこんだ空気を支えることによって泡が安定し、硬さが得られます。
このように、ホイップとは『脂肪球を傷つける作業』と『空気を抱きこむ作業』の二つを同時進行させる作業になります。
つまり、泡立てるという作業は、脂肪球を潰すという作業だったんですね。
生クリームを上手に泡立てるコツ
上記で泡立ての原理がわかりましたが、きめ細かくなめらかなホイップクリームを作る為には、温度管理が重要です。
各メーカーも裏面に上手な泡立て方を推奨しています。クリーム・ボールなどの使用器具・気温が高いと泡立てムラが出来てしまったり、なめらかにならずボソボソしてしまったりするので注意して下さいね。特に動物性クリームは温度にデリケートなので、出来上がりに差が出てしまいます。
ケーキ生クリームの塗り方のコツ
ホイップクリームを作ったは良いけれど、スポンジになかなかキレイに塗れない!とデコレーション作業に苦戦を強いられた事ありませんか?パティシエの様に毎日デコレーションして練習を重ねれば、上手に出来るのかもしれませんが、家庭では中々デコレーションケーキを頻繁には作りませんよね。
2回に分けてクリームを塗る二度塗り法など色々試してみましたが、上手くいかず・・・ケーキ屋さんの様にピシッとキレイに塗れません。
どうすれば少しはマシになるのか、試行錯誤し、私なりに編み出したデコレーション法をご紹介しますね。
材料(18㎝ホールケーキ1台分)
- 動物性クリーム1箱(200㏄)
- 植物性クリーム1/2箱(100㏄)
- 砂糖50g
ボールに2種のクリーム・砂糖50gを加え、8分立てに泡立てる。
絞り袋に入れたら、ケーキ上面・側面に均等になるように絞る。(口金は星じゃなくて丸口金とかでもOK)
スパチュラで上部を平らにしたら、台又は皿を回して側面もスパチュラでならす。
ホイップクリームを塗るポイントは2つ!
POINT
クリームをスポンジ表面に左官工の様に塗りつけていくやり方だと、クリームの厚みを均一にするのが難しく、どうしても塗りムラが出来てしまいます。なので、最初に上面や側面にクリームを絞る事によって、クリームの量を均一にさせる事が出来ます。
POINT
動物性クリームは、コクがありケーキの美味しさを引き立たせるが、泡立てすぎるとボソボソになり見た目に影響する。反対に、植物性クリームは滑らかに泡立つクリームになるが味わいに欠ける、という2種のクリームの特性を考慮し、2種混ぜる事によって、丁度良いテクスチャーと味を目指しデコレーションしやすいクリームに仕上げています。
私と同じように、クリーム塗りに苦戦されている方に参考にして頂けたら幸いです☆
コチラで詳しくご紹介してます!
ホイップと生クリームの違いまとめ!
動物性と植物性、それぞれのクリームに特徴があります。それぞれのクリームの長所や短所を理解する事が、美味しいお菓子を作る為の近道。
作りたいお菓子や素材のパワーバランスを考慮し、又お財布とも相談しながら、用途別に使い分けて美味しいお菓子作りを目指しましょう。
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