こんにちは!あお(@aonorecipe)です。
前回はホールケーキ用のふわふわスポンジの作り方とコツ・特徴をご紹介しました。今回は続編、ロールケーキ・ムース土台用のスポンジの作り方です。
何が違うの?全部一緒で良いんじゃない?そう思われる方もいらっしゃるかも知れません。
ですが、ロールケーキ用とムース用に使用する場合って、どちらかと言うと生地主体<クリーム(ムース)主体ですよね。生地主体のスポンジ作りでは、スポンジの食感が全体の出来上がりを左右しますが、ロールケーキ・ムース用であればスポンジに手をそこまでかけなくても十分では?と思うのです。(両方手をかけた方が良いですが、自身のパワーバランス上)むしろメインとなるクリーム・ムース部に手をかけた方が美味しいケーキが作れるのでは・・・と私は思うのです。
なのでロール・ムース用スポンジ作りのこだわりポイントは、口どけの良さとメインを引き立てるあっさりとした味。この2つを目標に、今回ロールケーキ・ムース用スポンジの作り方とふわふわにするコツをご紹介します!
スポンジケーキレシピ・ふわふわにするコツ【ロールケーキ用】作り方
材料(23.5㎝型1台分)
- 卵M2個
- 砂糖50g
- 薄力粉50g
- みりん小さじ0.5(2.5㏄)
- サラダ油小さじ1
ロールケーキ用スポンジの作り方
型の準備
①型に型紙を敷く。クッキングシートではなく型紙の方がおススメです。
型に油やバター・マーガリンなどを塗ると型紙がくっつき、ぴったりと張り付きます。
POINT
ここでオーブンを180℃に予熱セットしておきます。
この型は焼き上がりが良くて私のお気に入りです
メレンゲを作る
②卵白と卵黄に分ける。ボールに卵白を入れ、ハンドミキサー高速で30秒泡立てる。
POINT
しっかりとしたメレンゲ作りには油分・水分が大敵!
使用するボールとハンドミキサーは油分・水分をしっかり取って使用して下さい。
④写真の様に少し空気を含んだ状態になったら、砂糖(50gのうち)大さじ1を加える。
更に高速で30秒泡立てる。
⑤卵白が泡状にモコモコしてきます。そこに砂糖を半量加え、更に高速で30秒泡立てる。
⑥卵白につやが出てきます。泡も固くなってきます。残りの砂糖を全て加え、中速に落とし30秒泡立てる。
滑らかでしっかりとしたメレンゲが出来ます。
卵黄を加える
⑦メレンゲに卵黄2個分を加え、高速で1分泡立てる。黄色が薄れて白っぽくなり、もったりとした泡になります。
POINT
泡をミキサーですくい、上から落とすとひらひらと、リボン状にもったり落ちるようになれば泡立て完了のサインです。
使用したハンドミキサーはまだ洗わずに。最後に使用します!
POINT
正しい別立て法は、卵黄も砂糖を加えてしっかり泡立ててから、メレンゲに加えるやり方です。
私的にはそれがやや手間なので省略し、ここでは一緒に泡立てちゃいます!
粉を混ぜるコツ
⑧薄力粉50gをふるい、⑦に加えます。
ゴムベラで外から中へ、底から上へを意識して混ぜるようにします。ぐるぐる混ぜようとせず、10回位混ぜます。
POINT
ここで完璧に混ぜなくてOKです。むしろ完璧に混ぜ無いように!
サラダ油・みりんを加える
⑨サラダ油小さじ1・みりん小さじ0.5を加えゴムベラでサッと5回混ぜます。
POINT
泡がどんどん消えていきます!なので出来るだけ手早く混ぜます。
ここでも完璧に混ぜなくてOKです。
滑らかな生地に仕上げる必殺技!
⑩粉が全体に馴染んで写真の様に混ざったら、ハンドミキサーの泡立て部1つを外し、ゴムベラから持ちかえます。
泡立て部を手に持ち、ぐるっと6回程度混ぜます。
POINT
よく本にはゴムベラで切るように混ぜるって書いてありますが、ゴムベラだけだと粉がどうしても混ざりきらず、ダマになりがち。そんな問題をハンドミキサー泡立て部を使用して解決!
仕上げにぐるっと使用するだけで生地が良く馴染み、滑らかな仕上がりに。ただし練るように混ぜすぎるのは厳禁ですよ。
型に流す
⑪型に生地を流し込みます。ゴムベラで優しく撫でるように表面をならします。
焼き上げ
⑫180℃に予熱したオーブンの上段で9分焼く。
POINT
オーブンによって多少焼き時間が前後する可能性も。ご家庭のオーブン合わせて焼き時間を調整して下さいね。
焼きあがったらすぐに型から外し、冷ます。型のまま冷まさない事!
完成
⑬冷めたらそっと紙を外し、すぐに使用しないようならラップでぴっちり覆い保管する。
特徴
ふわふわシフォン風のロールケーキスポンジに仕上げました。バターを使用するスポンジに比べ、サラダ油を使用し卵の泡が消えるのを抑え、さっぱりとした味わいになっています。又、和菓子のどら焼きに使用されているみりんを使用し、しっとり食感に。
巻き込んだクリームをより味わえる様に、(23.5cm型を使用した場合)生地の厚さはやや薄めです。焼き時間を極限まで短くしたので生地が固くならずやわらか!クリームとの馴染みが良く、しっとり絹のような食感で、口どけの良さが特徴。(前回のスポンジよりこちらのレシピの方がおススメです。)
通常ロールケーキ用スポンジは、巻き込みやすくひび割れ予防の為サラダ油を使わないレシピが多いです。ですがその配合だと弾力が強く、私の個人的好みに合わなかったので、今回サラダ油を加えました。その為若干ひび割れ易い生地なので、巻き込みの際はそっと巻いてくださいね。(まぁ、もしも少しひび割れてしまったら、表面にクリームを塗ってデコすればOKなんですけどね。)
下記リンクは、今回のロールケーキスポンジを使ったひな祭りロール。ミルキーチョコクリームの美味しいロールケーキレシピです。
スポンジケーキレシピ・【ムースケーキ用】ビスキュイの作り方
材料(18cmムース用土台2枚分)
- 卵M2個
- 薄力粉60g
- 砂糖60g
- (写真の様にココア生地にする場合はココア小さじ2を薄力粉に加えて下さい)
ムース用スポンジビスキュイの作り方
準備
①天板にクッキングシートを敷く。(型紙でもOK。)作りたい型の底板を下に敷いておく。絞りたい大きさの目安となります。
POINT
絞り袋と丸口金をセットしておく。
オーブンを200℃に予熱しておく。
生地作成
②上記ロールケーキ用スポンジの作り方②~⑧と同じように生地を作る。(写真はココアを加えています)
最後にハンドミキサーの泡立て部を手に持ち、ぐるっと6回混ぜます。
③絞り袋に②を入れ、天板に中心から渦を巻くように絞る。作りたいケーキの底板サイズに合わせて絞る。
POINT
作りたい大きさよりやや大きめに絞るのがポイント。
焼き上げ
④200℃に予熱したオーブン上段で9分焼く。焼けたらすぐに天板からはずし、シートの上でそのまま冷ます。
オーブンによって多少焼き時間が前後する可能性も。ご家庭のオーブン合わせて焼き時間を調整して下さいね。
POINT
生地が薄いので、天板に乗せっぱなしで冷ますと水分が蒸発し、クッキーみたいになってしまうので注意!
完成
冷めたらシートから外し、すぐに使用しない場合はラップでぴっちり覆い保管する。
使用する場合は底板の大きさにカットして使用します。
特徴
ムースを引き立て邪魔しない、非常にあっさりとした味わいです。材料たったの3つでシンプルな配合なので、作りやすく、焼き時間も短いのが特徴。
そのまま食べるとブッセのようにモソモソとした食感ですが、シロップを多めに含ませると、途端に口どけも良くなりムースとの馴染みも良く、溶ける様な食感に変わります。スポンジにシロップを含ませすぎるとべチャッとなり崩れてしまうのですが、このビスキュイは多めにシロップを含みながらも崩れにくい性質があるので、ムースの土台と中に敷き込む生地に向いています。
素人の私が一番ヘビロテしている生地はこれです。デコレーションケーキ作りでまず最初にぶち当たるのがスポンジ作り。上手く膨らまなかったり、作ったら横から包丁入れて3等分スライス・・・あーしくった!厚さが均等じゃない!なんて事が度々。しかも、クリームを均一に塗るのがすごく難しくないですか?何回も何回も塗り直してもプロのパティシエみたいにキレイに塗れない!と素人の私には難関だらけ。
そんな私が行きついたのはムース。型にムースを流して固めて抜けば、あら簡単、プロっぽい仕上がりで、とても美しい見た目。
ムース用だからスポンジ作りに全エネルギーを注ぐ必要も無く、ながーいプロ用の包丁が無いと苦戦するような、スポンジスライス作業が必要ありません。作りたい大きさの型に合わせて絞って焼くだけなので簡単です。
前述したように、ムースメインのケーキで、ビスキュイも非常に口どけが良いので、お腹にも溜まりにくくバクバク食べられちゃいます。周りの反応も一番良いので、実は一番お勧めしたいスポンジです。
使う際は底板に合わせ包丁でカットします。シロップを表面に塗るだけではNG!じゅわっと染みこむ位、タップリしみこませて使用して下さい。
ケーキ用シロップのレシピはコチラ♡
このスポンジを使った、イチゴのムースのレシピはコチラ♡
このスポンジを使った、抹茶ティラミスのレシピはコチラ♡
補足事項
型から外す事の重要さ
今まで私は中々納得のいくスポンジ作りが出来ませんでした。なんでボソボソなんだろう?配合を変えてみようかな?焼き時間かな?と模索していました。
配合や焼き時間ばかりに気を取られていた私が、ある一つの盲点に最近やっと気付いたのです!それは、焼き上がりにスポンジを、すぐに型から外さなかった事。焼きたてで型から外すと崩れてしまいそうで怖かったんです。(実際焼き立てで外しても問題なかった・・・)
上の写真の様に、今までスポンジを焼いたら熱ーい天板の上で、しかも型にはめたまま冷ましていたのです。ですから、いくらオーブンから丁度良い頃合いで出して冷ましていても、生地は加熱が続いてる状態で。そんな当たり前の事にずっと気づかなかった私。ロールケーキ用の薄焼きスポンジは特にこの影響が大きく、改善してからは、納得のいくしっとりふわふわスポンジが焼ける様になりました。
計量スプーンの重要さ
最近私が愛用している計量スプーンが、これです!セリアで売っている大さじ・小さじ・小さじ0.5スプーンがセットになっているもの。
見た目がカワイイのはもちろんの事、このスプーンは置いて量れるんです!置けるので、こぼれやすく計りにくい液体もしっかり計量する事が出来ます。
今まで私が使用していたスプーンはコチラです。もちろん置いて計れません。
ここで気づいたのが、同じ小さじスプーンでも実際に計量してみると、量が違うという事!正確には量は同じなのですが、後者のスプーンだと斜めになるとこぼれやすく、表面ギリギリに量るのが難しいので、小さじ1を加えたつもりでも実は小さじ0.5しか加えていなかった・・・という事態に陥りかねません。
今回のスポンジの様な繊細な生地は、この小さじ0.5の影響がとても大きい!微妙な差ですが、食感がかなり変わります。計量スプーンは一度買ったら中々買わないものですが、セリアの計量スプーン、かなりおススメですよ!
まとめ
今回2回にわたり、ふわふわスポンジの作り方とコツを検証してみました。今回ご紹介しましたロールケーキ用・ムース用スポンジは、前回のホール用スポンジに比べ、気づかいするポイントが少ないので作りやすく、失敗しにくいのでおススメです。
同じスポンジでも配合や焼き時間、使用用途によって全く味や食感が異なります。スポンジを使い分ける事によって、同じケーキでも様々なバリエーションが楽しめます。自分好みのスポンジを見つけて、お店みたいなケーキ作りを一緒に目指していきましょう!
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